三代目小坂園
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世界のお茶

世界の国々で「茶」は作られています。

 

緑茶・紅茶・烏龍‥

日本・中国・台湾・インド・スリランカ・ケニア‥

 

緑茶ひとつをとっても

品種の違い、製造工程、文化など、

その国々で味・香り・見た目は異なります。

 

お客さんの会話を思い出してみると

 

渋くない(マイルド)・甘味・苦い

香り・コク

安いお茶の渋みじゃない渋さ・水色

香りが鼻に抜ける・ガブガブ飲める

お客様に出す

万人受けする・急須が詰まらない

 

お客さんの意見をすべて取り入れようと、仕入れに迷いが生じる時期もありました。

 

このお茶イメージと違ってたよ~

このお茶バランス悪いよ~

このお茶、香り全然ないよ~

 

どの国のお茶が美味しいのか‥

日本のお客様に向いているお茶とは‥

 

そんなある日、常連のお客様がポツリ‥

「この煎茶、もう少し香りがあれば最高なんだよね。」

 

香りって何だ?

 

正直のところ、味・香り・茶葉の見た目、すべてを兼ね備えた煎茶を追求することは難しいです。

 

それは日本の緑茶が蒸すことでコクのある味(長所)を引き出しているから。そこで中国の緑茶と青茶(烏龍茶)をおすすめしました。

何種類か飲んでいただいたところ、

 

またまたポツリ・・

「今まで飲んでいた日本茶よりも味が物足りない。。」

 

どっちがこのお客様にマッチした緑茶なのか、答えは見つかりません。

 

でも、お客様は喜んでくれました。

「こんな香りの良い緑茶が中国にあるんだ。いつまでも口の中に残るあと味が何とも言えない‥」

 

結局お客様はいつも通り、日本の緑茶を買われたのですが、ここで勉強したことがあります。

 

お客様それぞれの味・鼻覚は千差万別ということ。

何を指標に決めるのか、それはすべてお客様にあるということ。

お茶の値段とお茶のいわゆる味は必ずしも比例しないこと。

その国々のお茶の歴史、環境、人、すべてが異なり、そこにお茶の醍醐味があること。

 

お茶は趣向品です。

お客様が求めるお茶を少しでも近い形で提案してあげる‥

それがお茶屋の役割であると考えました。

 

いつ・どんな環境で・誰と、どんな気分でお茶を愉しんでいただけているのか?

毎日の生活の中でお茶がどのように溶けこまれているのか?

1つ1つのお茶の個性をどうやって生かしてあがられるのか?

 

そんなことを一緒に考えながら、

自分に合うお茶を1つでも多く探していただくことが自分の願いです。

 

まだまだ未熟ですが、末永くお付き合いいただければ幸いです。。

 

三代目小坂園